お稽古から何度も立ち合わせて頂いたので、稽古が進むにつれて芝居に必要な挿入音楽や効果音が変化していく様子を肌で感じることができました。
演出家や舞台監督のイメージする世界を作るため、音楽は編集を駆使して、曲の長さを長くしたり、短くしたりしました。
効果音も全て一から(録音から編集、エフェクト加工まで)制作しました。
今回は、客席に音響ブースを組ませて頂きましたので、お客さんの目線(耳線)どおりの音響表現が容易に実現できました。貴重な座席を譲って頂いたことに感謝しております。
今回の再生はCDプレイヤー2台、PC1台、MD1台の計4台体制です。
それぞれの再生機で表現する音響効果が違うのです。
次に、舞台上の音響機器の紹介をさせていただきます。
舞台前方のカマチ(舞台最前)にバウンダリーマイクを2枚設置してあります。
舞台後方用に役者が集まって会話する真上あたりに吊マイクを1本設置しました。
(わかりにくいですが、赤○がマイクです。美術バトンに吊っています。)
舞台は1960年代後半の和歌山のキャバレーです。
キャバレー用にオリジナルの組み合わせでマイクを作ってみました。
(わかりにくいですが、マイクのグリルは金色、SM565に見えますが中身は58です)
スタンドもあえて、丸ベースです。
セットの裏の様子です。
右側の黒いスピーカー(BOSE101)は、セット裏でも、舞台の会話がしっかり聞き取れる用に設置されています。
左側の黒いスピーカー(BOSE101)は、一度だけ出てくる赤ちゃんの泣き声用に設置してあります。
(舞台の奥、ちょうどこの位置辺りに赤ちゃんが寝ていて突然、泣き出すというシーン用です)
お芝居の音響で最も大切なのは、「自然なこと」であると私は考えています。
奥で赤ちゃんが泣くなら、実際に奥から声がしないといけません。
客席にあるフロントスピーカーから奥で泣いているはずの赤ちゃんの泣き声がする…どう考えても不自然だったのでこのスピーカーを設置することにしました。
(赤ちゃんの泣き声は、6ヶ月になった我が娘を実際に何度も泣かせて録音しました。
泣きはじめが重要だったのですが、なかなかイメージ通りの泣き方をしてくれず、テイクは数十回にも及びました。ごめんね…)
昼公演と夜公演と全2回公演あったのですが、どちらも客席はほぼ満員。
始まる前のドキドキは、どんなに公演を重ねても慣れることがありません。
ムーサ・エンタープライズではライブ以外にも演劇やお芝居など様々なシーンの音響を担当させて頂いております。
音楽制作、録音制作を得意とする為、今回のように、お芝居で使用する効果音もほとんどがオリジナルで制作、録音したものです。
いつでもクオリティの高い音響をお届けできるよう、スタッフ一同、日々精進しております!
興味を持たれた方は、お気軽にお問い合わせください!
MUSA Enterprise / 加登 匡敏
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